『経験・言葉・虚構』(5)

自分が音楽家の才能もないし、
画家になる才能もないということだけぐらいはわかってたんですけれども、
言葉の中にそうゆうものを求めようとして
非常に苦しんだ記憶がある。

「人間一日に一度は自殺を考えないやつは馬鹿である」
というイギリス人の諺があるんですけれども、
馬鹿には違いないけど、
毎日自殺ばかり考えてたんですが、
自殺を考えた動機には様々な動機があるんですけれども、
どうしても言葉というものがつかまえられないし、
純粋というものも手に入らない。
それで七転八倒したことがある。

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