『地球を歩く』(17)

乗ってずぅーっと飛んでいくと、
際涯果てしない緑のジャングルで、
あぁまだ地球上にもこんな所があったんかいな、
見るだけでものびのびしてくるな、
まだ森林資源はあるぞ、
酸素がまだ湧いてるぞという感じがしてくるんですが、
あっちにポツーン、
こちらにポツーンと時々赤い穴がある、
これがその飛行場ということになるんですが、
セメントも何も敷いてない、
草ボウボウなんです。
ただ木が切ってあるだけで。
そこへ上から飛び込むみたいにして入っていく。
でガタガタガタガタポンととまると、
インディオのお母さんが子供を抱いてこちらを見ている。
まぁ飛行場辺りに出てくるインディオのお母さんは
ズロースくらいははいてるか、
ブラジャーは危ないですけどね。
それでニコニコ笑ってて、
やっぱりこの人も親類かいなとゆう風な顔をしてるんですけども。

この飛行機には癖があって、
降りる時はそれでいいんんだけど、
次飛び立てないんですね。
それでどうゆう構造になってるかわかんないけど、
要するにプロペラがブルンブルン回らない。
でボタン押したり何かするんだけども全然動かない。
パイロットが平気で、
こんなこともあるわさ、
とゆう顔をして、
どうするかと言うと、
飛行機の後部からロープを取り出してきまして、
プロペラの前に飛び出してる所がある、
プロペラの軸の所にね、
そこへこうロープを巻き付けて、
で空手チョップで目を詰めて、
でロープが地面の上をこう這ってる。
それを乗客一同が持って、
掛け声はあの辺でも日本でも同じなんで、
「いち、にの、さん」といってやるんです。
スペイン語だから、
「uno、dos、tres」と言ってヒョイと引くんですがね、
そうするとあれは意外に重たいもので、
三度か四度やってバタバタとたおれて、
四度目ぐらいにやっとグラッと動くと、
ブルブルブルブルブル…回ればいい方なんです。
何度となくやっていくわけですね。

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